アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

水彩画・イラスト

想う

「もののあわれ」という死生観が日本ではひとつの美学として古来から存在します。人物を描く場合に、特に観念は大きく絵に出ると思います。 自分の人物スケッチを見ていて思うのは「一瞬の中に永遠があり、永遠に時間はない。」というものを感じます。 これ…

描く事は◯◯

私の活動している滋賀県大津市辺りでは桜が満開。しかし、この春の訪れの象徴の様な景色がどうしても苦手な私。特に子供の時から花見という行為の品のなさには辟易します。大声で酔っ払ってブルーシートを敷いて騒ぐ。 桜の淡い紅花がブルーシートの青で台無…

洗礼されていない感じ

お世話になっている方に去年から頼まれていたご自宅用のイラストを上げました。 これに着手する前に絵本を描かないといけないと話していましたが、絵本は構想がまとまるのに、まだ2ヶ月は掛かりそうな予感。流石にそこまでお待たせしたらご迷惑をお掛けしま…

間違い探しクイズ

2枚のよく似た絵の違う部分を探す間違い探しクイズというのがあります。 さてこの2枚は何処が違うでしょう? というのは冗談です。 間違い探しは普通、形や線の数などを見つけますが、この2枚は画像の補正で色相・明度・彩度を調整しただけの事です。向か…

Oさんへのお礼

8年以上のお付き合いになるOさんが、今年度いっぱいで現職をお辞めになるという事で、贈り物のイラストを描きました。 Oさんは私がこどもアトリエ青を立ち上げた2015年に、こどものまちおおつへの参加を呼び掛けて下さいました。その翌年には公式チラ…

水彩画が出来るまで-母の場合②-

母親が初めて「国際水彩画交流展 MEMORIAL MBDj14 〜」にエントリーする為、25cmスクエアサイズで描いた作品の作画工程をご覧下さい。 例によって完全無償親子レッスンなので、微に入り細に入り徹底的に個人指導をしています。これで4作目ですが、一般的…

一日体験迫る!

京都での「世界の風景を描く」という水彩画講座の「一日体験・説明会」が今月18日と間近に迫って来ました。一時は満員になりましたが、また空きが出た様ですので、滑り込みでご予約承ります。 風景画とひと言で括っても実に多様です。今日はサクッとバリエ…

水彩画が出来るまで−母の場合−

ほぼ私の日記・屁理屈・極論投稿の場と化している(今後も方向性は変えない)アトリエ青ブログの中で、まだ好評と言えるのが、一作が完成に至る迄の工程を段階的にアップする「一枚の水彩画が出来るまで」です。とは言え、今回は母親の作品なのです 82歳で初…

今日も過去の3枚

今日も3枚の自作をアップします。 これは透明水彩を独学し始めて2年目頃だったかと思います。ようやく白絵の具を全く使用せずに描ける様になったのですが、それで精一杯、見栄えのする写生画のレベルですね。 でも一般の方には案外好評です。理由はバラが…

過去の3枚

頭痛がする様な話を連続投稿したので、今日は息抜きに3枚ご覧下さい。全部3.4年前のもので、20分〜40分程度で描いています。 これは水性ペンでドローイングに薄く着彩し、インクを溶かしています。 左の作画は展示したら直ぐにお買い上げ頂いた幸運な…

本物の概念

私の大恩人でもあるクライアントに去年からご依頼を頂いていたイラスト。納品期限がどんどん過ぎていましたが今日やっと決着を着けました。プロならば期日を守るべきなのは頭では理解していますが、そもそも仕事だと考えていないのが、遅れる理由です。 割り…

新聞の講座案内

先日もこちらhttps://yasunariart.hatenablog.com/entry/2022/02/17/020331でご案内したところですが、今日は京都新聞をとられている「アトリエ青水彩画教室」の受講生Uさんから「新聞に講座の案内が出ていましたよ!」とLINEで教えて頂いたので、お願…

京都で「世界の風景を描く」

昨年末以来ご案内している2022年4月からの新講座「世界の風景を描く」が京都新聞文化センターさんのFacebookページに掲載されております。 こどもアトリエ青の活動は殆ど有償ボランティア、またはチャリティーイベントとして完全無償でワークショップを…

Black and color

性懲りもなく動く抽象絵画の動画をまだ作っています。アクセスが殆ど伸びていないので鑑賞者との温度差をひしひしと感じますが 何故こんな面白いアートを置き去りにするのか、皆目検討がつきません。つきませんというのは語弊がありますね。抽象絵画自体何を…

やみつき!動く抽象絵画

考えていた1日の予定から行動がズレて、またもや色面サンプルで遊んでしまいました。今日は黒を使う事にしよう!と決めて取り掛かりました。どうやら、やみつきになってしまった様です。とは言え、使っている黒は水彩絵の具によるものでなく、ブラウザやア…

COLORS(動く抽象絵画)長尺版

今日は母親の透明水彩風景画に挑戦に付き合い、遠近感の説明ガッツリのレッスンをしたり、ギャラリーやセルビアの友人とやり取りをし、合間に映画を2本観たら1日が終わってしまいました。 映画は娯楽でもある芸術ですが、とてつもないエネルギーと人員と労…

COLORS (動く抽象絵画)

イラストレーションのご依頼が数点入ったのと同時に、こどもアトリエ青Sunday の「わくわくアート」ワークショップ内で子供にオリジナル絵本を描き下ろして読み聞かせに挑もうと考えています。今日は作品に取り掛かる前の色の感覚を研ぎ澄ませる為の色面サン…

後滲み

紙残しの話が続きましたので、流れで紙を残さない話もしたいと思います。ヨーロッパの作家が出している透明水彩のレクチャー本には「ドライ・オン・ウエット」というものが掲載されています。ドライ=乾きですので、水分が殆どない絵の具で先に着彩しておき…

紙残しの雪景色

前回、紙残しと復元の話をしましたが、雪景色ほど紙残し甲斐のあるモチーフはありません。落書き的に描き殴っていた頃の絵の中からピックアップして来ました。 これらはいづれも雪の白さを紙残しのみで表現しています。黄色いタクシーのフロントライトも紙で…

紙お越し・紙の復元

久し振りに透明水彩についての話をします。透明水彩は原則白絵の具を使用せずに着彩します。例えば、真っ白なものならば何も塗らずに表現する。これを通称紙残しと言います。明るい空や雲は水と薄い青などの絵の具だけ、決して白は混色しません。混色すると…

ほっこり

寒波が列島に訪れて、家の庭は白一面となっています。年中部屋にはステンドグラスを幾つも灯している私ですが、冬はセルビアに卸してコラボしたガラス絵ランプを思い出してほっこり気分に。 ゾラン・パニッチ、アレクサンダー・マチッチ、石田泰也作「カレメ…

悪い癖が個性を生む

今夜のMINI AKT vol.7 オープニングを心待ちにしていると、また6年前に訪れた村を思い出してしまいました。ゼムンのボシコ邸から郊外へと車で30分も走ると街でもない山でもない穏やかな丘陵地に入りました。田舎道を迷って1時間ちょっと走ったところに知…

遠回り

このところ全く絵を描かず、託児が一番充実した時間になっています。一緒に過ごすと子供にしか見えない世界を教えてもらえるし、如何に自分がボ〜ッとしているかに気付きます。一人の時間は映画を可能な限り観ていますが、絵と同じで10本くらい観て、一本…

洗い画法

6年前にも上げた作画工程の記事を自分で久し振りに見ました。今見直すと面白かったので、改めて記事にします。きっかけは友人が送ってくれた一枚の横須賀の写真でした。その頃、私は紙残しをしないで全面を着彩して下地を作り、洗い画法で描いていたのです…

教室作品展終幕に向けて

「アトリエ青水彩画教室作品展」の公開講評を私の気まぐれで途中でやめてしましたが、31日の閉幕を前に、遠方にお住まいでお越しになれない方に向けて画像だけアップします。 山本節さん(3点) 上田敬子さん、西川怜子さん(各一点) 同じく西川怜子さん(2…

ライブペイント動画

今日はワークショップに6名の参加者がお越しになり、午前中いっぱい楽しんでもらえた様子でした。これをきっかけに透明水彩の振興に繋がれば幸いです。 午後は絶不調の精神状態のまま過緊張の状態でライブペイントに臨みました。公開制作はこれまでよくして…

全部落描きのように

先日のイベント中に愛用のiPadを床に落としたら、主電源スイッチが陥没しました。ネットで調べると修理に出さないと自分では直せそうにないと分かり、そのまま使い続けています。スイッチが故障して困るのは、電源が切れなくなった事より、スクショが撮れな…

蜜月

イラストレーションの連続投稿から一転して「風景画」を2枚。以前にも既にご覧に入れている作品ですが、何故再度アップするのかと言うと、人の手に渡る事が決まったからです。プロの画家を名乗っていながら私の場合は売れる予想を立てて(需要を見越して)…

夜間飛行

前回に続いて昔のイラストレーションをご覧に入れます。2015年の個展で発表したタイトル「夜間飛行」。 この作品は透明水彩に白絵の具を滲ませたり、ポスターカラーを併用したりと、枠に囚われず描いています。ホワイトが入っているのは中世の城の屋根部…

今日の3枚

「ドローイング」と「抽象画」を描くつもりで公開制作の準備をして、いきなり「メルヘン画」を描いてしまいました。 発注を頂いて4ヶ月は経過していたので、「今日は描けそう」と思ったので急遽仕上げました。そうしないとまた何ヶ月もお待たせしかねません…