アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

本物の概念

私の大恩人でもあるクライアントに去年からご依頼を頂いていたイラスト。納品期限がどんどん過ぎていましたが今日やっと決着を着けました。プロならば期日を守るべきなのは頭では理解していますが、そもそも仕事だと考えていないのが、遅れる理由です。

割り切って商品としての絵を描く気になれません。でもイラストやカットなどは、そうしたからと言って悪い絵になるとは限りませんし、それ(割り切る距離感)がむしろ適しているケースが多いとは思います。なので一般論ではなく私の拘りなだけです。

クライアントもそういう商品的なものを望んで私に依頼されていない事を長年のお付き合いで知っています。相手の好みに合う合わないかは大事ですが、こちらもただ合わすのではなく本物に執着しているのです。

だから仕事ではなく遊び切りたいのです。元来、本物の概念は真剣な遊びだと考えていますので、仕事より遊びの方が大事なのです。

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 風船売り

「風船はいらんかね。」
「希望でよくふくらんだ風船だよ。」
「赤ちゃんには赤いのをひとつプレゼントだ。」


表面的(見栄えなど)以上に画家の内面の方が強く滲み出る作品が私の中の本物だと思います。そして、遊びであればある程、ハプニングや想定外の展開が起こります。結果的に作画が失敗していようと不完全であろうと、それを超越して私を惹きつけます。

今日の2作品がそれに該当するのか否かは、冷静に判断出来ませんが、そうなるように祈りながら遊びました。

そういう価値観を芸術全般の中で絶対視しているのではなく、私が今そういう時期だという感覚です。

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 そっとおやすみ

「家族のみんなおやすみなさい。」
「素敵な朝が迎えられるようにわしが必ず祈っているよ。」

 

本物の真理を毎日探して、ものや人との時間に向き合う事が必要です。構想を数ヶ月掛けた訳ではなく、即興で描いています。そうでないと遊べません。

更にもう2枚をご依頼頂いておりますが、どうしてもその前に一冊の絵本を描きたい。それを描かないと次のご依頼品には着手出来ません。その分、絵本を描いた事によって得た気付きをご依頼品に注げると信じています。「不器用に生きれば生きる程、本物の真理は見え隠れする。」という事が、少しわかって来ました。

それは逆に効率的、合理的、要領がよく、人との相対的な関係性の中で自分を位置付ける事などの全てから大きく距離を取らねば成し得ません。これらに毎日足元を掬われそうになり、なかなか怖いですが、作為で不器用を装うと、余計に駄目なところが難しいです。

さて、次は絵本です。