幻の絵本「星つりじいさん」に出てくるじいさん(私)と女の子(Fちゃん)の交流は、絵本をはみ出して現実世界では更に懇意になっています。
幻の〜と書いたのは、書籍化するのを辞めたからです。ステージショーが完成形である事にこだわろうと思います。


そして何よりもFちゃんとの時間そのものが絵本の世界なのです。
去年はマンツーマン託児ワークショップで描いた作品も合わせて2作品がセルビアの「オンライン子供絵画コンテスト」に入選しました。
(投影されているのがFちゃんのです。)
今年は日本からの配信も行い、子供にとって暮らしの一部にごく自然に海外との交流があるようにして行きたいと思っています。
マンツーマン託児は通常のワークショップとは何かが大きく違います。
最近、こどもアトリエ青Sundayにいつも来てくれるFちゃんのおともだちのSちゃんもご縁があって託児のご依頼を頂きました。
ワークショップの最中は私とあまり話すことがなかったので、人見知りでおとなしい子だと思い込んでいました。
ところが、一回Fちゃんも一緒にお試し託児をすることになり、3人で遊び出した途端に、今まで見せなかった顔になりました。
全く緊張せずに自然体で思ったことをドンドンお話しするし、とてもよく笑うのです。


今までも託児で接した子供は、私が見ていても不思議と楽そうに見えることは常に感じていました。
心をスッと開く感じです。親御さんの目を離れた事が大きく心理に影響していると思います。
だとすれば、親の前では心を閉じているのかといえば、決してそうではなく、ただ親が知っている私でいるだけだと思えます。それは親に対しての配慮・思いやりなのです。
徐々に成長して変化をしますが、親は赤ちゃんの頃やものごころ着いた頃を熟知しています。それで親子関係では絆が出来ますし、子供は思春期や反抗期までは、ずっと寵愛を受けて甘えたいと潜在的に考えているでしょう。
それには、ちょっとあどけない少し前の自分を見せるべきだと知っているのです。子供は親が思う以上に色々と考えています。
一方で、私は今しか知りません。この事が子供の心を開かせるのでしょう。だから楽そうに感じるのです。
私は大人であっても親ではないから、見栄を張ったり、背伸びして大人ぶったりする事が許されて、結果開放的になるのです。
これは本能ですから、失礼ではないし、子供の精神衛生的にもとても良いと考えています。
私の役割は「安心して頼れる大人のお友だち」ということですね。私も子供が家では出せない顔を見せてくれるのはとても嬉しいですし、託児の醍醐味はそこだと思います。
Sちゃんは、お母さんがお迎えに来て別れる時に「石田さん、バイバーイ!」と大きな声で手を振りました。ワークショップの時には考えられないほど、表情が活き活きしていました。
殻を破ったなぁ〜と思いました。
「お母さん、迎えに来るのが早過ぎるよ〜🐰」と言われると、お母さんは少し寂しいかも知れませんが、これこそが思わず出た本音であり、お母さんもお友達も私も皆んながいて上機嫌な状態なのです。
他人と無邪気に関われてストレスがないというのは、海外と繋がるのと変わらないぐらい貴重な機会なので、普通に託児サポートを活用して頂けると私も大変嬉しいです。
私も子供に教わることがたくさんありますので、託児は生き甲斐ですし、ご縁に感謝しています。