アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

水彩画が出来るまで-母の場合②-

母親が初めて「国際水彩画交流展 MEMORIAL MBDj14 〜」にエントリーする為、25cmスクエアサイズで描いた作品の作画工程をご覧下さい。

例によって完全無償親子レッスンなので、微に入り細に入り徹底的に個人指導をしています。これで4作目ですが、一般的にはたった4枚でこのレベルに達する事はあり得ません。その上で参考にご覧下さい。

下描きを何度も直して、花にマスキングを施してからほぼ全体に水を塗り下地を着彩。

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この時に空気感を最優先に作り出せる様に配慮しています。

木製のチェアーやテーブルのハイライト部分を塗り残しつつ手を入れて行きます。


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テーブルの天板は最初に滲ませた下地を残すだけにしました。

庭の通路や影を着彩。影は写真では黒にしか見えませんが、絶対にそれではいけません。名脇役になる様に慎重に配色を考えています。


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但し、この時点で、パレットでの混色は一切しておらず、原色に原色を重ね、2色でベースを作り、追加で3色目を少しアクセントで差す程度です。

樹葉や淡いピンクの花を描き込み過ぎないように注意しながら重ね、窓を着彩する際には木の葉は塗り残す事で、覆っている感じを表現しています。


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木の幹は草むらから抜けて樹葉に隠れる様に指示しました。マスキングを剥がして花を着彩。ここは一番楽しいところですが、母曰く「神経が擦る減るわ〜」との事でした。

最後に全体を見てチェアーや草などに水性ペンで補足し、それを水で滲ませて馴染ませました。

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これで、完成です。

本作は下描きから数えて15時間以上は掛かったと思いますが、やはり1日2時間半が限度で、ぼちぼちやっていかないとフラフラになります。本人は「大変疲れたけれど、素晴らしいわ!」と自画自賛😆 早速額装を頼まれました。

入選したらセルビアに送って巡回展示後はベオグラードの友人ボシコ邸にて保管されます。「それでも額装するの?」と聞くと「手元に戻って来ないのが心苦しいけど、結果が出るまでは飾って見ていたい」との思いがあるとの事。

「それぐらいの情熱を注いだ作品でないと出品しても意味がないし、セルビアや他の国の人が沢山見てくれる事が幸せやろ。」と私は言いました。さて、次は何を描こうかと、早速次回作のモチーフ探しに掛かっています。