アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

夜間飛行

前回に続いて昔のイラストレーションをご覧に入れます。2015年の個展で発表したタイトル「夜間飛行」

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この作品は透明水彩に白絵の具を滲ませたり、ポスターカラーを併用したりと、枠に囚われず描いています。ホワイトが入っているのは中世の城の屋根部分などであり、バックの川ではありません。透明水彩の紙残しとは違って乳白色のテイストが出て、若干味わいが変わります。

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普段教室では白を使わない様に強く指導していながら、自分ではこっそりとこういった行為をしているのですが、目的がハッキリとしていれば何をしても構わないのです。

赤いボーダーシャツを着たお爺さんは私の憧れの人であり、完全にインドア派の私が内心憧れているアウトドア派の人、アルピニストや飛行機乗りなどの冒険家を絵で体現し、そこに夢を投影している訳です。そのせいか最近私の髭は白くはなってきましたが、インドア派には拍車が掛かっているのです(笑)

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同乗している耳の垂れた白い犬は、私が青年の頃に飼っていた愛犬です。よく喧嘩もしましたが、良き友でありパートナーでしたし、何より家族でした。セピア色に変化した遺影は、今もそっと部屋の片隅に供えているのですが、やはり耳は垂れているのです U・x・U

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彼は早逝した為、今も私の夢にたまに出て来ます。いつも「もっと大事に飼ってやれば良かった」という悔恨があるので、彼が夢に出て来た時は辛くて目が覚めます。でも、このイラストが潜在意識に作用しているのか辛い夢は段々と見なくなりました。

そういった事も含めてこのイラストは非常にパーソナルなものが描かれており、益々愛着は増すばかり、現在は非売品扱いになっています。