マンネリズムは作家にとってのマイナスイメージだと思われがちですが、自分にしかわからない些細なズレや微細な変革など思索を重ねているとしたら楽しく、そこから抜けなければという強迫観念はありません。
このところ2枚に一枚は出て来る列車のような乗り物。そして子どもと動物が混在する世界。
「荷台のヒヨコ」Chicks on the carrier
下の以前の作品を発展させた訳でもなく、進化させてもいません。脇道を探して好きで描いてしまうだけです。
なので、マンネリズムに陥っているという感覚は全くなくて、ただただ楽しい。
きっと同じ目的地まで歩く場合に気まぐれでルートを変えたら気分が変わるのに似ています。
目的地はわかっているのですが、そこまでの過程で何が見えるか?何に出会うか?に関心がある感じです。
少しわくわくしながら描いている訳です。
これがマンネリだとすれば、わくわくせずに、道に迷って彷徨う不安な感覚に陥るでしょう。
今日描いた絵の「荷台のヒヨコ」というタイトルは後付けです。
最初は果実とかじゃがいもなどの野菜を載せておくつもりでしたが、ひょんなことからヒヨコがぎっしり乗っていたら「ピヨピヨ」という音が聴こえて来てわくわくすると考えました。
ただそれだけで、主役という意味ではありません。主役は特にいないかと思います。
これら全ての絵に共通しているのは、競争しているようでいて実は伴走しているということでしょうか。
まだまだこのモチーフで寄り道や脇道を探そうと思っています。