アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

祈りは続く

国際水彩画交流展の大事な企画、コンサート「日本からの祈り」Prayer from Japan が7日終了しました。

前日から降り続く雨がやまない中での開催となり、肌寒くお足元が悪い中にも関わらず、ご来場頂きました多くの方々に厚く御礼申し上げます。

アートで世界を変える事は出来ない。

その事を重々承知した上で、唯一可能なのは、人を思う事だという信念に基づき、友情で結ばれたメンバーに登場頂きました。


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サニーサイド・オブ・ライフ GENさんのソロは台湾の侯孝賢(ホウシャオシェン)監督の初期作品、「童年往時〜時の流れ〜」「恋恋風塵」「フンクイの少年」を想起させる、メロドラマの対局にあるドライな情感。

この様な希少な感性の存在をどうして放っておけようか! 淡々としてドラマチック。相反する二面性が同居するのは本物の特長であります。

 

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サニーサイド・〜 JUNちゃんのソロは、歌声が空を舞う様に穏やかに強く撒き散らされ、キラキラと世界の絵描きに舞い落ちていました。

それが見えたのは、私だけではないと思います。

時間は、あっという間に流れて予定の90分を超えましたが、妙な緊張の糸が張っていて、お客さんの中には終盤、目に涙を浮かべていらっしゃる方が沢山いらっしゃいました。

 

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「祈り」は本来マンネリであるべきだと私は思います。退屈だと構えていたら、何か不意に感極まる様な感覚を体感する。その時に祈りは届きます。

マンネリは素晴らしい事です。それは風俗や流行り廃りとは無縁だから。

 


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故ミロシュが好んで描いた、井戸水の汲み上げ機は、もはや彼自身の様に私には見えます。

セルビアで消滅しつつある汲み上げ機たち。今度渡航の際には手を触れてみたいと思います。手を通してミロシュが身体に語りかける事でしょう。

この様な雑記を読まれたら、支離滅裂で、私の精神が破綻しているのではと不安になられる方がいるかと思いますが、とうに破綻しています。それに何の問題があるのでしょうか。。。