アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

陶器のツリー

日本ではツリーを片付けて新年の準備をしているご家庭が多いでしょうが、私は正月をスルーします。セルビアでは先日もお話しした様にツリーは年を越して需要があります。裸体を取り込んだ陶芸品はアレクサンダー・クチナ作の旧作です。


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彼は2015年に発足して2017年には塵のように解散したアートグループOAK(後半は芸術交流協会アート&クラフト)のメンバーでした。

わずか2年足らずの内に日本とセルビアで3回づつの展示会をプロデュースし、情熱的に盛り上がりましたが、双方が抱える負債を解消するためにやむなくばんざいしたのです。


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他のセルビアメンバーは年齢的な事も重なって、以降一線を退き、上の写真の店舗もとうにありません。

その作家の中でクチナ氏は教会の仕事から雑貨的な商品まで幅広く作る事が出来るので、個人的には精力的に作家活動を継続しています。次の写真はクチナ氏プロデュースのアートグループOAKの3回目の展示会です。写真中央で挨拶している髭の男性がクチナです。

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私のガラス絵コラボランプなども合わせて20点ほど展示して、唯一売れたのがこちらのクチナ氏の陶板ランプでした。私が買いたいと言ったら既に売れたとのこと。

私はこの年の秋に渡航予定だったので、鞄に入れて持って帰ろうと思っていました。

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かと言って、似たテイストで特注して日本に送るだけで莫大なコストやセルビア側に関税が発生し、10万円のものなら50万円で買い取るくらいでなければ純利益が出ないのです。私も結構貧乏なので、流石にそれは無理です。

何かにつけてこういった問題が立ちはだかった中で、よく展示会をしたものだと思います。お互いに実業家としてはアウトですが、ビジネスライクな事を度外視しても、ただただ心地よいアート交流の記憶となっています。

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  ※右端がクチナ氏

シロカスターザのボシコとOAKの3人のメンバーが私の個展で顔を揃えた事など、懐かしい記憶です。

そんなクチナ氏の陶器のクリスマスツリーやツリー型のキャンドルスタンドをご覧下さい。全て今シーズンの製品です。


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彼の作品は商業的であっても、媚びた感じはなく、一貫して自分らしさや自然な温もりに包まれています。こういうことは出来そうで非常に難しいのです。

でも、だからこそ常設的に取り扱う店舗もあるのです。このお店はベオグラードのアートグッズやハンドメイド雑貨のお店です。ここには数々の彼の作品が年間を通じて販売されています。

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現地にいたら即買いですね!

グループは解散しても、今もこうして個人個人が活動している様子を知る事が出来るだけで、私は何の悔いもなく、喜びだけが湧いてきます。