マジシャン シ・オ・ミ 師匠のS企画主催の「秋の発表会」をご案内します。
11月26日(土) シ・オ・ミ 師匠のマジック教室の生徒さんや、底知れない顔の広さを誇る師匠ならではの人脈でプロ、趣味、アマ、問わず皆んなの会です。
知る人ぞ知る錚々たるマジシャンの名前が記載されながら、実際はほぼそういう方が来ないというオチがついています😆
私は僭越ながら司会を仰せつかりました。画家の看板を下ろしたので「司会進行 星つりじいさんこと 石田ガク伯」と丁寧に記載していただいて、光栄です。内容もよく知らない上、打ち合わせもしないので、一体どうなるやら、出たとこ勝負で勉強させて頂きます。
師匠と共に色々場を共有させて頂く度に、必ず思うのは人間を見るという感覚です。見るというというのは妙な言い回しですが、私も含めて人間性が出てしまいます。みんな人間なんだなぁ・・・と我に返る感じです。
師匠いわく、天才バカボンのパパの名ゼリフ「これでいいのだ。」は凄い悟りの言葉だと教えられました。
毎回、師匠の会は事件が起きます。正確にはアクシデントと言いますか。通常なら大事な場面でのアクシデントが重なれば重なる程、単純に失敗や、残念な出来栄えに繋がる筈が、何故か師匠は全てを飲み込んで、「これでいいのだ。」となります。
その通りで、良いことも悪いことも、全部ひっくるめて、それが人間の面白さだと納得させられるのです。肩の力が抜けるのです。
この感覚はシ・オ・ミ 師匠とお出会いして、初めての感覚でした。何度か書いていますがフェデリコ・フェリーニ監督の「フェリーニのローマ」「アマルコルド」「フェリーニの道化師」「オーケストラ・リハーサル」などに通じる世界観です。
そして、毎回どんなアクシデントが起こるのかの方が気になるようにさえなって来たのです。
ある時は出番の生徒が近所のロッテリアでハンバーガーを悠然と食べていて、ステージをすっぽかしたり、司会者が忘れていて来なかったり、プロがネタ仕込むのを忘れていたりと、通常ではあり得ないことが平気で起こります。
師匠はただ「ガク〜」の一言で片付けて終われるのですが、馴染みのお客さんもこれで喜んで笑うのが不思議です。まあ初めての方は驚くでしょうが。
以前、某有名プロの方に「何故みんな笑って怒らないんですか?」とお聞きしたことがあります。すると「普通はこんな段取り悪かったりしたら、キレるけど、シオミさんの会だけは許せる。」と仰いました。
師匠曰く「本当はマジックなんかどうでもいい。関わってる人がいい顔してたらそれで良いんですわ。」との事。
とても敵わない悟りの言葉です。