アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

欠片 –かけら–

絵を描く意欲がないのではなく、描く必要が自分の中でない状態が続いています。以前は描かずにいられない病気でしたが、それが治って来たということなのか? またそれが良いことなのかどうかも判断出来ません。とにかく画家としての仕事は、絵を描く事にとどまるべきではない。これだけははっきりと自覚しています。

以前にも書いたように、私の側にいる人の絵を評価せずに肯定する役目。それが出来る幸福は双方に訪れるものだからこそ、意味があると思うのです。今日も施設の利用者さんとワークショップをしてドキドキする作品を2枚も描いてもらいました。

それらは展示会で発表するので、ここでは公開せず、ワークショップ後半にお茶を濁す程度に描いた絵をアップします。

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この絵は、きっとここで公開したまま、一生何処にも展示されないでしょう。そんな落描きの様なものしか描けません。絵、それは自分からこぼれ落ちた欠片(かけら)に過ぎない。今はそれでじゅうぶんな気持ちです。絵を描いて自尊心が満たされるより、人と向き合って幸福な瞬間を感じることの方が絶対に大事だと思うのです。