トライアンフマルシェ2023が盛況の内に終了しました。
この日に向けてそれぞれの子どもの中で等身大のパッションが徐々に湧き上がって行くのを肌で感じていました。
そして見事にそれが心地よい時空を生み出しました。
作為的な大人の演出を一切とせず、背伸びせず素の自分をサラリと披露する子どもたちの少しの勇気だけを感じさせるのが最高の演出だと感じました。
私が不登校の子ども達と接して来てとても好感がもてるのは、自分に正直であること、好きなことに妥協しない姿勢です。
一概に一括りには出来ないですが自分を持っている子がとても多いと思います。そして自分は自分というスタンスです。
私もこのスタンスはずっと持っているので、波長が合うのです。
このマルシェは色々なイベントブースやパフォーマンス、研究発表、アート展示などバラエティー豊かな内容でしたが、ここではアートに絞ってお話します。
K君のアクリル・ガッシュによる抽象画「無題」
パッと見たら「夜景」を連想させるイメージですが、作者曰く「夜景というタイトルを付けてしまったら黄色が街のネオンにしか見えなくなるのが嫌。もっと自由に想像して欲しい。」との事で「無題」に決定しました。
これは大いに賛成です。
同じくK君の「壊れた花」
こちらは部分的に焚き火で燃やした木の棒で燃やして穴を空けています。
ギャラリーがある事で自分の分身(作品)を第三者に見てもらえるし、自分で客観的に見ることも可能になります。
それで気づく事や、感想のメッセージを頂くことが大事なコミュニケーションになって、子どもを大いに励まします。
今回は嬉しいことに子どものアート作品だけで40点を超えたので、スペースの都合上、多すぎる同じ作者は少し間引くなどしました。大半は絵画ですが写真もありました。
私の作品で空間を補う必要がないのは、本当に嬉しいことです。
ギャラリーの総監修や絵画作品制作ついては私なりに多少何らかの助言者として関わりを持ってはいますが、実のところ指導は0です。
絵の具や筆洗をテーブルに置くだけとか、この紙はこんな特長があるから良かったらどうぞと渡すだけ。何を使って描くのか、何を描くのか、どう考えて描くのかなどは、相談がない限り提案もしません。
ワークショップではこれが必要ですが、教室ではない場合は上級生や中学生の子どもにとり、親切ではなくてお節介に過ぎないからです。
先生と生徒には絶対にならない方がベターです。
諸々の設営とギャラリーの展示をしたら、マルシェ中はたっての希望で綿あめ屋をさせてもらいました😊
来場した子10人ほどに作ってあげることが出来てラッキーでした。
より人間的に人生を豊かに生きるために画家でいるので、やはり綿あめ屋も楽しんで、準備や片付けに奔走する存在でいたいと思います。画家のおじさんスタッフくらいが適切です。
私が想像するより大きな内的宇宙を持っている子たちを心配する必要はなくて、自由に画面にそれを叩きつける後押しだけをしたいです。
北マケドニアの小学校との「こどもアート交流展」ビデオレターも上映しました。
世界には知らない国がいっぱいあるし言葉もわからないけど、案外心はすぐに通わせ合えることを伝えられたとしたら幸いです。
今回の展示作品は、以降も草津エイスクエアギャラリーや滋賀銀行本店ロビーなどで一般の方々にご鑑賞頂ける機会がありますので、追ってご案内します。