今日は大人を対象に開講している「アトリエ青 水彩画・イラスト教室」でした。
ちょくちょく当ブログでも作品をご紹介しているYさんが、今日も沢山ご自宅で描かれた絵をお持ちになりました。
一枚目は愛息さんの幼少期の肖像画でしたが、これには私も感極まって泣きそうになり、コメントするので精一杯でした。
母の無限の愛情がとても穏やかに画面から滲み出ていて、慈悲深ささえ感じたからです。この作品は親子の物語であり、私もさすがに写真を撮ってはいけないと思いました。
2枚目は真っ赤な花。つげ義春の「紅い花」に出て来る花のような鮮烈な赤。
このインパクトは半端ないですが、先の絵が愛息なら、この絵は母であるYさんそのもの。母なる力を感じました。
こちらは菜の花を大胆に配置したSさんの風景画。遠景の山々と菜の花の合間に見える集落。人の生活感が同居している風情が好ましいです。
習い始めてようやく一年を超えたくらいの最近Sさんは、とても興味深い絵になって来ました。
私は混色は殆どせずとも、補色(反対色)を先に仕掛けたり、筆の含み具合などに気を配るだけで、今まで描いたことのない絵になるという事を教室では最初に教えます。
そのパターンで色を徹底的に着彩をして10枚くらいは描いた先に、次の段階に進めた方が身につくのですが、それを素直に実行して力がついて来ました。
透明水彩画の本や動画はプロのテクニックを謳いますが、アマチュアの凄さを伸ばして行った方がいい場合が往々にしてあります。
流麗・華麗なテクニック自慢は排除して訥々と描いてこその魅力がこの2枚には在ります。