アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

ふっくら

大人を対象に開講している「水彩画・イラスト教室」でいつもご自宅で気ままに描かれた数枚の絵をお持ちになるYさん。

教室では私がコメントだけをするというスタンスが定着しています。

今日も3枚の絵をお持ちになったのですが、その中でご本人曰く「他の方のように、上手いこと描けません。」と謙遜されながら拝見したのが、

こちらの絵。

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「これはいい絵ですね。」と思わず呟くしかなかった私です。

いい絵は、強い魂がこもっているにも関わらず、硬くなく、ふくよかで柔らかいものです。一見、しっかり描写出来ていないとか、曖昧だとか何とでも批判は出来るでしょうが、それはあくまで表面的な見方。

かねてから絵は視覚芸術ではないと考えている私にとって、ひとつの手本の様な作品と出会えました。

紙も色彩も、フォルムなどを含めた全ては視覚を通して脳に届きますが、そこまでは全て媒体です。個々がどう感じるか、作者の人間性に撃たれるなど心を震わせた時に絵は成立します。

視覚の比重は高いにせよ、表面的に画面上で完結してしまっているのは絵とは言えない。良い絵ではないと言えます。

もちろんこれは私の独断的な解釈で、一般論とはならないでしょうが、孤独にこのテーマを咀嚼しています。

器用で人より長けた上手い画風とは真逆の方向に行くことで、何故か心にグッと来るものが冴えるようなアプローチを試みて小さな絵(B5)を描きました。

f:id:IshidayasunariART:20231121202228j:image                                Thank you

 

子どもが互いの存在に感謝を溢れさせている。ただそれだけしかない世界を描いてみたいと思いました。このところ、擬人化した動物ではなく、ダイレクトに子どもが登場することが目立って来ました。私としては画期的な転換期に思えます。

Yさんのステキな絵も拝見出来た今日の教室を終えて、帰宅したらマケドニアのリナさんから、来月の交流展示会に出展されるマケドニアの子の作品画像が送られてきました。

これは10枚の中の目についた2枚です。カラーペンの類いで描かれています。

 


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水彩画とは全くテイストが違いますが、これらもふっくらしていて良いですね⭕️

 

今、一緒に挨拶文のテキストを編集と校正しています。英語とマケドニア語と日本語で掲示するとの事です。

マケドニアとの交流もライフワークとなるのを確信しています。