アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

Y子ちゃん、ありがとう

冷え込みが厳しくなった数日前に私と同い年のいとこのY子ちゃんが、逝きました。私は7月生まれで彼女は早生まれの3月なので、学年も一緒です。

Y子ちゃんとは幼稚園、小学校と頻繁にお互いの家を行き来して、半ば兄妹のような間柄でした。やっちゃんと呼ばれていた私は、いつもはつらつとしたY子ちゃんに比べて、おとなしく頼りないところがありました。

それでもお正月、夏休みは変わりばんこでお泊まりして夜までキャッキャッ言いながら遊び、自閉気味だった私の事を「やっちゃんは、樹の下で物静かに絵を描いているのがいちばん似合う。」と自分との違いを肯定的に言ってくれた事を今も覚えています。

これは私には、ありのままの自分を応援してもらえている風に受け取れて、有り難く嬉しかったものです。

お互いに成人してからは会う機会が減りましたが、顔を合わせばいつもの明るいY子ちゃんでした。色々な事が重なって身体が細くなり、私の三分の一に近い体重になってしまったY子ちゃん。


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突然の訃報に、何が起きたのか現実感がないまま、顔を見に行きました。すっかり魂の抜けたY子ちゃんが布団で寝ていました。私にはそれがY子ちゃんだとは信じられないで、言葉も出ず、あわあわと口が何か言いながら、言えたのは「Y子ちゃん」と何度も繰り返すばかりでした。

大事にして温もりが感じられる部屋の飾りを写真に収めさせてもらいました。そこから暮らしの中で何に心地良さを見い出していたのかを記録して持って帰りたいかったのです。

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入院していたとか、重篤な病いに蝕まれていた訳でもないのに、ひとり眠るように逝ったY子ちゃん。ご冥福を心からお祈りします。

いつも私を気遣ってくれた彼女に何もお返し出来ないまま、先に逝くなんて。「アルプスの少女ハイジ」が好きだった事はよく分かったけれど、「まだまだ何回も会えるとお互いに思っていたね。その内に僕も会いに行くけど、今は早く逝きすぎたY子ちゃんの分まで生きようと思ってるよ。」