10月に訪れたチュミチ村のファーム。昨日とは打って変わって横幅は60cmと、ちょっと大き目です。
装飾的でなく、三角と四角の単純な組み合わせ。こういうモチーフは一見すると描き易く見えますが、実は逆です。下手をすると無機的になるからです。元の写真がこちら。(敢えて白黒にして掲載しています。)
写真の通りに描くと、パースが極端に出てしまいます。これを緩和する為に柵の背丈を低くして、更に道の長さを短く、幅も狭くしました。それにより家屋がぽこんと地面から立ち上がった印象を与えます。
ここまでしたらファームの家族やその生活を想像します。画面上の牧草地の面積が増えて、視界も広がります。あとは豆腐やプリンの様に柔らかいフォルムで家屋を描く事にこだわりました。
それにしても、正面の少しくすんだレモン色の壁は実際の色ながらバランスが難しいの何の!
画面に黄緑色が一杯あるのでボケてしまうのです。少しピンク掛かったり、レンガ調にすればスッキリ調和します。でもそれだと逃げになるので、実際の色で何とか仕上げました。
ここの住人は、私の友人(中央)の知人なので、感情が入ったのです。
と言う事で、再度額装した絵を見て頂くと、シンプルな割にデリケートな仕事をしています。