アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

今日はまた版画

先日版画を初めてみたものの、のっけから大波乱になったので「水性版画絵の具」を追加購入しました。ゴム板は撥水効果を持つために普通の透明水彩では絵の具が版下に馴染まなかったのですが、その点、版画用絵の具は水性なのにも関わらず、粘着性が高くしっかり版下に馴染みます。

Hさんも興味を示したので、久々にワークショップの時間が訪れました。私が揃えた版画セットを何の迷いもなく手に取ると、いきなり一刀を走らせる。絵の時と同じく、それこそがHさんの最高の持ち味なのですが、やはり版画でも健在です。笹がそよぐ様な画面を一気に彫りました。

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私は前回彫った版下で版画絵の具の調子を確かめてから、今日は空から涙が落ちている家を彫りました。版画は黒が少ないと拍子抜けした画面になるものですが、今日は彫り過ぎない様に配慮してみました。まだまだ版画の魅力が発揮されていないですが、徐々に掴んで行けると思います。

新しいメディアに着手する際の失うもののなさと言う感覚は本当に清々しいし、プライドも地に堕ちるのが何より一番良いと思います。版画で新鮮な体験を積み重ねることが出来れば、透明水彩にも少なからずいい兆しが巡って来ると信じています。

やってしまった PART2

今日は時間を間違えて、会議に遅刻しました。相変わらず何かズレているのですが、精一杯やっているので、あまり気にしないで行きたいと思います。会議後に散髪をして、帰宅後に昨日のアトリエ風景に写っていた絵を仕上げました。

これは酷い!心底無残で下品な作品です。毎回言っている様に自分で見たことのない絵を目指しているのですが、気負うとそれは叶いません。そういうものは、思いがけずふと、やって来るのです。その意味で、今回は気負っている自分を自覚していました。なので、悪い結果になるだろうと予想はしていたのですが。ここまで酷いとは。。。 途中からどんどん袋小路に入ってしまいました。


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こうしてSNS上でご覧頂く限り、私が言うほど悪くない様に見えるとは思います。しかし、それは小さいからです。原画は縦幅が73cmあり、非常に圧迫感があります。色合いに喜びがなく、何より対象に対する興味がそれ程なく、画題として利用しているだけという空虚さが画面を覆っています。窓の配置が良くない、建物の高さが圧縮されており余白がない等々、本来であれば魅力を助長出来る箇所で全て失敗しています。他にも書き出せばいくらでも欠点が出てきます。

こうなると私がこだわる抜け感はもはや皆無。最近、不調が続いている訳ですが、どうすればいいのかがわからないだけで、何が悪いのかは分かる内は、まだ良い方です。悪い事に気が付かなくなるほど怖い事はありません。

さて、どうしたものか? 絵も同じく焦らずにやって行くとしましょう!