アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

湿度を描く

2015年に初めてセルビアに行き、ゼムンの青空市場まで散歩した途中に収めた写真。秋晴れの午前の日差しにより紅葉の樹々も落葉も色彩を湛えています。緑色のベンチは全体のバランスを考慮してブルーに変えました。

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腰掛けたい欲望にかられる様なトーンにしました。能天気な幸福感に満ちた画面になりました。

 

一方打って変わってベオグラードの日暮れ。これはネットで拾った写真をモチーフにしています。

ネオンを水の様に描きたいという想いで描いたせいか、光が夜の帳が下りるのに合わせてうごめく様な絵になりました。手前の車の後部は写真の大きさよりも70%くらい小さくして圧迫感を回避したのですが、フォルムが余りにも出鱈目で廃車の様になりました。でも、現物が分からなければ仕方ないですね。

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2枚の絵はどちらも私のテイストですが、モチーフに合わせた結果、カラッとした空気と湿った空気になりました。タイトルにある「湿度をく」という意識はなかったのですが、なんとでも出来るような手さばきが備わって来たんだなぁ〜と思います。

いづれはそういう器用さを捨てていかないといけません。今はまだ、出来るようになったら捨てるの反復作業しかないのだと思います。