子どもたちの絵を見たり、勇気を見たり、一緒に時間を過ごしたお陰で一週間ぶりに体調が戻りました。
腹の底から出そうな咆哮を音のない幻想作品として昇華したい想いをそのままに一気に描きました。
アドリブで描き進めつつ、画面中央に数人の子どもを立たせてみようと思いました。最初はボーッとした顔でこっちを見ている風にしようと思ったのですが、いつの間にか一番右の一人が主役になってしまいました。
The boy who became a painter「画家になった少年」
幻想的なテイストは、随所にありますが、こっちを見ている少年の目線はとても強い意思を持っているように見えます。
静止した世界を描こうと思っていたのですが、ここで方向性が変わってしまいました。
通常なら咆哮=音ですが、絵画は無音のメディアです。
なので音を想起させるのではなくパッションだけが画面から伝わればいい。そんな感覚がこの少年の描写に繋がったのでしょう。
そうなるともう後へは引けないので、成り行きに任せて最後まで描きました。
最後にこの子らが画家のたまごに見えて来たので、絵筆を持たせるとしっくり来ました。
結局、幻想絵画というより胸騒ぎに満ちた絵になりました。