アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

続・気を抜いて描く

前回投稿と同日に描いた半分やる気のない絵。でも決して嫌々描くのではなく、気負いがほぼない状態として気だるい気分を上手く利用する。

この絵は寒色と暖色のハーモニーになったと思います。女性が真ん中に突っ立っていますが、鑑賞者は男性であってもこの女性に同調します。そういうのも絵画鑑賞の面白さかも知れません。

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ロシアの映画作家アレクサンドル・ソクーロフの映画の様な空気感をまとっています。そもそもソクーロフの映画が好きな理由は幻想的な空気感ですから、この絵はそれをリスペクトしているに過ぎません。今日は微睡みの中にいながら夜勤の職場にいますが、ずっと絵を描いてそのまま寝ます。

気を抜いて描く

今日は16時間近く寝て余計にだるくなりました。この気だるさを引きづってやる気のない気分のまま、絵を描いてみたくなり、あまり描きたくない事を楽しむという面倒臭いアプローチで2枚。

1枚目は、縦列駐車が慣例のゼムンの夜道。水性ペンと透明水彩の共存をしたかったのですが、使った水彩紙が細目のため、必要以上に線が主張してしまいました。普段なら、ここで不快感が込み上げて来ますが、冒頭に書いた通り、あまりやる気がないのを楽しむ意味で、開き直って描けました。

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夜空をインクの様に真っ青に印象付けることだけは達成しました。そういう場合はウルトラマリンという色が効果的です。

2枚目は、逆光の広場に着手。ベースの光を先に滲みで作っておき、乾燥しかけた状態で一気に建築や人物を重ねていきます。これはウエット オン ドライと言い、透明水彩の基本的な技法です。この2年くらいはあまりに王道の技法を使うのを避けていましたが、そういう事もやる気ない時は意識がなくなって気負わずに描けます。

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全部、決着が想像付くので王道の技法を放棄するのですが、こたつで思わずみかんを食べる様に無意識のうちに描くという感じは心地いいなと感じました。描いてもまだ気だるいので、もう少し楽しんでみようかと思います。