アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

点描のすすめ

 

後期印象派の画家たちが光を色相分解して描いたのが点描画です。有名な作家にジョルジュ・スーラやポール・シニャックなどがいます。

油彩画の場合は視覚混合によって鮮やかな色彩を保ったわけですが、これを透明水彩で実行するとどうなるか?

 

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透明水彩は元から鮮やかな発色をするので、光を色相分解する必要はありません。では、そのメリットは?

描きやすくなるという事です。細部や質感などに捉われずに単純化出来るので、柵などが描きにくいなら、敢えて描かないという方向で作画を進めれば良いのです。

私の教室では、全体を把握せずに細部を描写する事で疲弊してしまう方が多いのですが、そういう方に一回試して頂きたい描法ですね。

 

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私が描いた点描画風の透明水彩画は、点描の気楽な部分と透明水彩独自の滲みの両方を盛り込んでいます。そういう意味では正確には点描画とは言えません。

ルールを守るのではなく目線を変えることも時には必要だと思います。

 

視覚混合 については以下のリンクを参照されれば理解しやすいでしょう。
http://artscape.jp/dictionary/modern/1198579_1637.html