アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

レンガと柵

昨日は好天に恵まれた中、大津オルタナティブスクール トライアンフ新拠点の庭造りラストスパートでした。

児童やスタッフのお子さんなど総出でピザ釜に漆喰を塗って、琵琶湖沿いの国道から庭までの橋の鉄柵を塗装しました。

橋はいわゆるねずみ色と言われる無機的なグレーで何とも味気ないのでした。


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この柵の色合いをどうするかで、私なりに悩みに悩んで色々サンプルを出してみました。


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全て赤、緑、黄、白の比率で作れるものばかりを徹底して模索。こういう作業は楽しくて仕方ないです。

直感的にピンク系、紫系、ブルー系、それに濃い色は最初から除外しました。幼稚園の様になるのは嫌でした。

参考にしたのはドイツの自動車メーカー、ベンツの色です。ベンツの色は「これが車に使えるのか!」という彩度を殺しに殺した挑戦的な中間色が特徴です。

小学生の頃のスーパーカー・ブームの時にイタリアのフェラーリランボルギーニ社の車を見て、デザインは確かにカッコいいとは思いましたが、色にはピンときませんでした。

ベンツはどちらかというと高級乗用車であり、スーパーカーのカテゴリーには属しません。

しかし、ショールームや街を走っている時に目にした時、車体の色彩が心に突き刺さったのです。共通しているのは単純に何色と言えない複雑な中間色なのにとても品があり、芸術品が走っているかの様に感じました。

ペンキ塗料の類はどうしても中間色はどんよりとなったり、いやらしくなるのです。長年どうすればあんな落ち着いているのにハッとする色が出るのか皆目見当がつかなかったのですが、今では見たらそれを自分なりに作ることが出来るまで色彩を分解出来る様になりました。

10歳の頃の記憶に色がずっと残っているのは私らしい話で、40年以上それを頭の隅で追いかけていた訳ですが、そういった執着が個人的には楽しいのです。

なので上の色は鉄柵をベンツの色で塗ったらどうなるかという事も思索しています。グレーっぽいのやブラウンっぽいのは、記憶にある車体の色から引用しています。

しかし、面積などでも色の印象は変わるのと、フリースクールらしさと調和するとは思えません。ベンツの色の要素を落とし込んで最終的にこんな風にしました。

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おおよそ赤1: 緑1: 黄3.5: 白2.5の比率です。

ベンツでこれがもっと青みを帯びた車体を見た記憶もありますが、それだと主張が若干ですが強くなりすぎるのです。

それにしても自分でも思ったより黄色を大量に使いました。黄色は2でイケると思っていましたが、まだまだ経験が足りません。

でもこの色がたまたまピザ釜のレンガ色と呼応して、とても調和しました。


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木の柵は私の提案ではなく、鉄柵のままでもいい様には思います。でも、みんなの考えが調和するのも素敵な事!裏側も塗ることにしました。

木の茶色が日光で焼けて次第に飛んで灰色がかったベージュになった時に更に相性が良くなると思います。

4月はいよいよ建物に取り掛かります。ここでは、私のこだわりも更にヒートアップしますので、お楽しみに😅