アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

続・ドローイングの魅力

後戻りも修正も出来ないペンによるドローイングで描いた2人の肖像画

左は確かインクが減ってかすれ気味の油性ペンで落書きをしたものです。塗りつぶそうと顔の中もグルグル🌀走らせたりしています。これは明暗をある程度写真に近づける事しか出来なかった時期の絵です。


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対して右は、線を線として残しながら遠目には起伏や影も表現出来たように意識して描いたものです。ドローイングらしさがより出ていますが、何故か出来すぎて退屈に感じるのも不思議です。器用な事に感心してしまうのが良くない気がします。

絵は未完成であったり、不完全な方が愛着が湧くと、常々思います。でも、それを失敗の言い訳にするのではなく、憎めない破綻になるかならないかは紙一重ですね。 人間で何か抜けていても、そこが憎めないどころか、側からは最高に愛されてしまう人がいます。なんというかとても和み、安心するんですよね!


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「天然」と言われるキャラの人。本人は至って一生懸命なのだけれど、間抜けなミスをする。ドローイングもそういう域に行ければと思います。

カフェの老人と旧型のシトロエン?を描いたドローイング。この2枚は抜け感があって自分では気に入った方の部類です。

 

そして、ドローイングは実は引っ掻いてもいいんです。クラッキングという、正当な技法です。下のはハガキサイズにクレヨンを塗って、爪楊枝で引っ掻いた即興の抽象画となります。

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統合失調症の方と一緒に笑いながらワークショップをして、私が「こんなのも良いやろ。」と、暴走してみせた覚えがあります。これを見て2人で「面白いな〜」と言い合ったのですが、このドローイングは一人っきりでは描けないものだと思います。

その時の和気あいあいとした雰囲気が描かせてくれた。不完全な人間性を笑い飛ばしているのが魅力です。