アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

F1腹話術グランプリ決勝戦

昨年末に下記「実は軽みがすごい」という記事で、親友のニッシャン堂について触れました。

https://yasunariart.hatenablog.com/entry/2021/12/23/213454

その後、決勝戦用の新作ネタ2本を作る事になり、さあどうするか? 色々と相談を受けたり、お節介にも私が勝手に台本を書いたり、仲間と練習に付き合ったりしました。腹話術の漫才型台本は初めて書きましたが、その台本は彼なりの明確な理由で没になりました。普通は没にされたら気分が悪いと思われがちですが、最初からほぼそうなる事は覚悟していました。

「没になってもいい」この教えは学生時代に「映像論」という講義を受けていた時、ご教示を賜った客員教授依田義賢(よだよしかた)先生から学びました。依田先生は知る人ぞ知る名脚本家です。映画に詳しい方なら知っている、京都弁を初めて使った映画「祇園の姉妹」「西鶴一代女」「雨月物語」「近松物語」など溝口健二監督との名コンビで世界的に知られています。なので「映像論」は実のところ「脚本の実践論」でした。

余談ですが「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」で初登場したジェダイ・マスター ヨーダ は よだ先生からジョージ・ルーカスが取ったという逸話をご自身でされました。最初は作り話だと思ったのですが、これは真実のようです。ネットにもこんな写真が出ていますし、顔も似ています😆

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話が逸れましたが、依田先生の著書を読んでいると、脚本の決定稿に至るまでに、第一稿、第二稿、第三稿、と推敲を重ねて、加筆したり、削除したりと色々するそうですが、時に全部破棄する場合もあるそうです。私が今も覚えているのは「没にしたとしても、そこで自分の作業を台無しにしたと思う必要はない。それがあったからこそ全く新しい視線が生まれたのだから。」という一文でした。

だから依田先生に従って、腹話術の台本を書いたのです。活かすか殺すかは、私でなくてニッシャン堂が決める権利を持ってる。それを尊重しなければいけません。私のを没にしてから、ニッシャン堂は自身で書いた台本を私に送って来ました。私はその台本を読んで「いい意味で全く私の台本の片鱗はなく、ニッシャン堂らしい世界観の広がりがある」と感じました。依田先生の教えの通り機能した訳です。

ようやく2本の台本と稽古に入ったのが一月の半ばでした。そこからもシ・オ・ミ師匠とその仲間が集まる場でネタ見せをして、駄目だしをくらいながら、1月末からは沈黙に入りました。昆虫で言えばさなぎの様な状態であり、変態する過程の孤独と沈黙に向き合う芸人にとって一番重要な時間です。それ以降は一切のネタ見せをせずに、本番を迎えたらいいと言いました。

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そして、遂に本日2022年2月5日(土)に12名のファイナリストで決勝大会を迎えました。

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その結果がこれです。サンスポ記事

https://www.sanspo.com/article/20220205-FRVZV32WURPRFARAG5XN533IHE/

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サンテレビニュース https://youtu.be/F0UUGNCmymw

なな、なんと、グランプリを獲ってしまったのでした😃

オンライン配信で鑑賞していた私は、ニッシャンが舞台で嬉し泣きをしている事に胸を撃たれて、泣きました。そのあと直ぐにシ・オ・ミ師匠に電話をして泣いて、仲間にメッセンジャーで伝えると、みんな泣きました。ニッシャン堂の努力や仲間の応援が報われて一番になったから嬉しいというのは、当然ですが、それより今の彼が100%の力で演じ切った事に感動しました。

今回のチャレンジで彼は揉まれて、一皮めくれたと思います。かなり色んな意味で追い込まれて辛かったでしょう。でも今日の姿は美しかった! いつも「アホ」とか言って、茶化してばかりいますが、「ニッシャン、本当におめでとう❗️そして、ありがとう😭」

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