アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

公開講評⑤

各受講生の作品をブログで講評するのは初めてですが、今回はチラシに出展者を明記しましたので、一人づつコメントをして行く公開講評その⑤です。

今日は中野陽子さんの画面左から「秋のブーケ」「実りの季節」「カフェ・テラス」3点をご覧にいれます。絵は学生時代以来描かれていなくて、ブランクは半世紀はあったであろうこの方は、白紙から透明水彩を学ばれて4年目に差し掛かられたかと思います。謙虚で礼節に長けたお人柄などが筆に乗って躍進目覚ましい作品を毎回見せて私を歓喜させて下さいます。それを支えるのはご自身の尽きない静かな情熱であり、自ら生き甲斐だと称せられる描く喜びが原動力になっています。

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この3点は本当に原画と写真では大違い。原画は対象を愛でて感銘を享受した作者の内面がそのまま定着しているのが掴み取れます。いい絵程、写真映えせず、原画の方が図抜けて魅力的なことが往々にしてあります。またその反対、写真映えしても原画は残念という場合もありますが、中野さんの場合は当然前者であり、この花びら、野生のりんご、その佇まいに人や思いやりを感じます。

どうしてこの様な表現に至るのかは、簡単に説明出来ます。写真を参考資料として描いても、一回本物(実物)がそこにあるんだ!触れるんだ!という距離で見つめ続ける事が出来るからです。しかし、これは「言うは易く行うは難し」で、なかなか出来る方はいません。写真では伝わらないので、ご来場をお待ちしています。

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