アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

弱さ

「弱さ」と言うと、大抵は否定的な言葉に受け取りますね。よくよく考えれば、そうではないと思うのです。

今朝夢で見た「弱い絵」を描こうと思い、以前使った窓が2つ空いた特注マットを持ち出しました。夢で見たイメージは上の大きい窓の方になります。弱く繊細な者よりメンタルもハートも強者が優っているという思想を真っ向から否定する為に「弱い」という文言を肯定的に用いています。

「弱い」を具体的には「前に出ない」「控え目」「遠慮がち」などの言葉に置き換えると肯定感が出て来ますね。世の中には人に比して弱い事で自分を卑下している方が本当に多いと思うのですが、絵も同じで作品展や公募展で見劣りするので、「インパクト」という要領の良い表現で凶暴な「強さ」を評価します。「強さ」は牙を剥いて弱肉強食の論理で他を淘汰して行きますが、そこにはないのです。「強さ」と「弱さ」は反語であり一対であって、上下関係ではありません。


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老いや病いも弱さとして否定的に捉えて、避けたがりしがちですが、強いものが老いて病んで弱くなった時に見つかるのがだと思います。

最近はそういう事を頭の片隅でグルグルと考え巡らせている事が多く、弱さに対して肯定的に臨めないものかと無意識にアプローチ方法を考えています。それがイメージとなって表れる事が増えました。

昨日は知人から「あなたの最近の絵は病んでいる」と指摘されました。心配しての事だとしても、私は「そんな事は自分で分かっているし、それは悪い事だとは思わない。」と答えました。病んでいる事を恥ずかしく思わないからです。返って更に何か気付けなかった境地に行けるという、逆手に取る思考が働くのです。そもそも一体健全な絵とは何なのか?見る人をハッピーにするとかであれば、薄っぺらいにも程がある。

今日は「弱い風景画」も描いてみようと思います。