アトリエ青 Atelier Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

寂しくて温かい

去る9月26日の夜7時、セルビアの首都ベオグラードにあるGallery Bogicにて静かにMBDj11 watercolor 25x25 exhibition が開幕しました。 今年で11回目となる国際巡回公募展ですが、例年はオープニング・レセプションに4,50人程が集まるところ、東ヨーロッパのコロナ・パンデミックの影響で、関係者のみの無観客に近い状態での寂しい幕開けです。

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美術研究家ハイラ博士(左)と今年の音楽家のふたり

 

お爺さんのヴァイオリン工房とその娘親子が運営するこのギャラリーでは、普段から音楽教室も兼ねており、そこの生徒たちが代々演奏を捧げてくれました。故ミロシュ・ジュリチコビチの遺作も3点展示され、静かに画業を偲んだのです。観客が少なくてもミロシュが見守ってくれている様に感じるのは私だけではないでしょう。寂しくて温かいセルビアの空気そのものです。

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ミロシュは晩年、子供の画育に生涯を捧げられたのですが、私も同じ様な年齢に近づくにつれ、視点が重なって来たことを思うと、この展示会に関われて来た事は偶然ではない様に思えるのです。

この場には必ずミロシュ夫人(画面中央)がいます。いるだけで、特に何を話すわけでも挨拶される訳でもありませんが、いるという事自体が、後々すごい時間になると思うのです。

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10分で描いた私の雑な絵もゴールドの額装を受けて展示して頂きました。

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この色の額は物寂しいムードが漂うベオグラードにはぴったりですが、日本ではとても品がなくなりますね。金が気品ある様に見えるというこの街に、今度はいつ行けるのか? ベオグラードの友人に聞いても先が見えないとの返事で、私もまだ3年待ちくらいは覚悟しています。その間に何をしたら良いかが課題として問われているのでしょう。

とりあえず、2021年1月には日本で巡回展示しますので、また追ってご案内差し上げます。