それはわかるのですが、そうはしないという話。今日の教室では、今の私と受講生とでは感覚が乖離した事を再確認しました。何かというと「絵の色気」です。どんなものかはこれら自作をご覧下さい。
どれも単純に言えば、色っぽい絵です。色気や色香を持つ人間はモテます。その例に漏れずこういった傾向の作品は直ぐに買い手が付きます。絵に落とされる訳です。テクニックにまみれたこういった絵を描ける私だからこそ、受講生は習いに来るのでしょう。ところが実はこういう絵を描くと後味が悪くなる事を知られていません。自分で好きで描きながら後味が悪いのです。何故でしょうか?
一方で、鳴かず飛ばず、モテない絵達がこちら。
これらは、雑草の様に適当に描いているし、あまり好かれません。ものによっては完成していない様にも見えるところから「失敗作じゃないの?」と、誤解をされる事もあります。私的には全て出来上がった作品です。中には多少の色気が出始めているものがあるものの、後味は良いのです。何故でしょうか?
正直、私自身にもよくわからないのです。ただ、色気のないものの方が絵の純度が高い様な気はします。余分なものがないというか。。。
これからも両方を行き来するのでしょうが、人生に似て、後味が悪い経験をするという事は、それはそれで気付きの為には必要な事だと思います。受講生さんも後味の悪さがわかるとこまで行けば相当なものですよ。
色気のある絵の方は「公募展などに出せば入賞しそう」と言われたので、「公募展の絵を見たら目が腐りますよ。だから出さないですよ。」と言いました。またまた暴言を吐いてしまったのですが、それほど色気のある作品でありながら品を保つのは本当に難しいものです。