アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

必要なのは肯定

遂に9月になりました。絵を描く気にはなれず、というより自分より受講生の描く姿や絵の方に関心が向いてしまう今日この頃。当ブログの更新頻度も目に見えて減っています。

私が今一番したい事は、人の絵の評価・批評ではなく、良いところを肯定して差し上げる事です。逆に評価を欲しがる方には全く関心が湧きません。自分で何が良いのかわからない方を愛でたい思いに溢れています。評価するのではなく、ありのままを肯定したいのです。

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世の中に、肯定出来る能力をもつ指導者が少ないのも一因かしれません。技術や描き方を教える事が出来たとしても、それは表面的なものでしかありません。それだけに留まるとすれば、こんな空虚な絵画はありません。

私はテクニックではなく、内面が色や形に乗って画面に定着する際に、広がりを持ち、より適した表現方法のバリエーションを伝授したいだけなのです。

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そして、決して伝えたり指導する事が出来ないのが、その方の内面でありパッションです。ところが、それを持つ人は潜在的にたくさんいます。それを見出して肯定せねば、その方は萎縮し、自分の作品がとるに足らないものだと思い込んでしまうのです。それを出来るだけ埋もれさせないような仕事をしたいものです。

10月に控えた展示会もそういったコンセプトを内包していますが、人に比して劣等感や自慢できる作品が描けないから出品しない方や、受講から逃げる方までいます。そういう類の方は全部、他者の肯定より評価を気にする思考を持っています。上手い具合にそういう方には、パッションもないので私が肯定する要素も持ち合わせておられません。なので展示会に出品しないでくれて有難いと思います。

鑑賞者の心を動かすのは、結局のところ絵描きのパッションでしかないのですから。

 

※写真は毎日乗車している京阪電車石山坂本線の車窓です。