アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

平凡なドローイング

昨夜ベッドに入って映画を観ていたら、ものの15分くらいで寝落ちしました😅 「美しき諍い女」という30年近く前のフランス映画です。諍い女 は「いさかいめ」と読みます。画家と裸婦モデルの葛藤から野心の交差を描いた4時間もある作品です。

f:id:IshidayasunariART:20190224222749j:image

昔映写技師をやっていた頃に上映したのですが、その時は裸婦モデルの恥毛が映倫でわいせつと判断され、ボカシが入りました。これは芸術を冒涜しているのではないかという論争が巻き起こりましたが、時代は変わって現在市販されているblu–rayでは全くボカシが入っておらず、より自然な画質で鑑賞出来ます。そもそもこれのどこが猥褻だというのでしょうか!

f:id:IshidayasunariART:20190224222805j:image

この映画では画家役のミシェル・ピコリが実際にモデル役のエマニュアル・べアールにポーズを付けてドローイングをするシーンがたくさん出てきます。驚くべき事に本当に画家のアトリエに介在したかのような錯覚を覚えるところが面白いです。また全編一コマ一コマが絵になっているのも凄いです。絵描きを目指す人は是非ご覧下さい。

f:id:IshidayasunariART:20190225003216j:image

私は女性に興味はありますが、裸婦像を真剣に描こうと思った事がありません。それよりも風景が好きなだけかも知れませんが。今日も性懲りもなく何処かの街並みをドローイングで描きました。こういう一点透視図法(厳密には三点透視図法)の場合は、必ず遠近感を狂わせます。そうしないと左側のメインの建築群が建て込み過ぎて画面は圧迫され、息が詰まる絵になるからです。このドローイングは平凡極まりなく、可もなく不可もない仕上がりです。

f:id:IshidayasunariART:20190224221053j:image

それでも空を全く手付かずで放置したのは良かったと思います。透視図法は基本なので教室でも頻繁にレクチャーしますが、三点透視図法についてはあまりした事がありません。講義だけで終わるくらい集中して取り組まないと、なかなか身に付きませんね!