アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

ドはドローイングのド

ドレミの歌は「ドはドーナツのド」ですが、やはり画家にとっては「ドといえばドローイングでしょ」  水彩画教室では、人物描写が難しいという声が頻繁に上がります。これは正解です。人物ほど複雑で造形的にも描写が難しいものはありません。着彩の前にクロッキーやデッサンを長期間するのが望ましいのですが、それにあった環境やモデルが必要です。折衷案として特別公開講座を設け、ドローイング(線描)による人物に特化したレクチャーをする事にしました。モチーフは写真です。

日時 : 2019年2月21日 12:30〜16:30

場所 : 大津市市民活動センター交流スペース

参加費 : 無料ですが、レクチャーは水彩画・イラスト教室受講生に限ります。見学は自由です。

今日はどういった手順で進めるかを考えながら映画「ふたりのベロニカ」のイレーヌ・ジャコブを描いてみました。

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黒のサインペン一本でサラサラと線を綿菓子の様にかき集めたり散らしたりしながら首からあご、見上げる顔を捉えます。私は訓練のため、消しゴムを一切使わない主義なので失敗したら即終わりですが、失敗しました😅  そこで白のアクリル絵具で修正を加えて、またペンで整えなんとか立て直しました。

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雨が降って来たのに身体全体で浴びる印象的なシーンのイレーヌです。今の時代、美術系の大学でもコミック系の学部が幅を利かせており、この頬や骨格の量感を描く人は少なくなっています。しかし、私は徹底してこっち派です。受講生の方は消しゴムを使おうが、ペンで描こうがどっちもありです。

こういう人物画で身体全体を描いたり、また顔に集中してどんどん描けば大変良い訓練になります。着彩はそれをある程度してからでないととても無理です。

ドローイングの公開講座は初めてですが、反響次第では継続していこうと思います。食い下がって来る人はどんどん引っ張って行きますよ!