アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

プロフェッショナルの条件

前回の「画家の条件」に続く、条件シリーズ(笑)第2弾です。あくまでも独断的な私個人の解釈であり、同意を求めているのではなく、恐らくは反感を煽る気持ちで投稿しています。アーティストは一般論に流されずに、寧ろ波風を立てる事が大事というポリシーから今回も書きます。

プロフェッショナルであるかどうかは、絵を売った瞬間に決まります。ギャラリーであろうと路肩であろうと100円でも1000万円でも、一枚売ればプロです。しかし、これだと話がそこで終わりますので、もう少し引っ張るとしましょう。例えば、それで生計を立てているか否か? 作品の評価価格が高額か否か? 大多数の人がそこに興味を持ちますが、そんなものは何の意味もありません。

私にとってプロの条件とは、画家である私自身が他人からなんと言われようと、最大のファンであり続けられるかどうかに掛かっています。自分の仕事の良し悪し、好き嫌いを評論家や観客ではなく、ましてや買い手でもなく、ギャラリーでもなく、自分自身が客観的に最高のファンでいられる事を保持できなければ、本物のプロではないという解釈です。

まわりの知人からは「早くブレイクする事を願っていますよ!」と、好意的な意味合いでよく言われるのですが、たまたま人気があるかないかは構わないにしろ、自分を殺して需要のある方向に寄せる事はしません。それは売春と同義であり、可能な限りそれは避けたいと思っています。

まあ、こう書いても負け惜しみの様にしか聞こえないとは思いますし、余りにも手前勝手な解釈だと反感を持たれます。そういう声も引き受けて尚且つ、そう考えているという事です。

よって、画家である私と、観客であり批評家でもある審美眼を持つ双方の目を養う必要があります。その具体的な行為のひとつとして、誰よりも先に観客である自分が批判し、時には褒め称える訳です。そうやって自分がどんな仕事をしたのか掌握し、責任を負えるかどうかが本当のプロであると思うのです。

なので、私は自分の作品を批判はしても、自分自身を悲観したり卑下する事はないのです。ちなみに、これまで描いた作品の9割以上は取るに足らない作品だと思っています。でもそう感じる事自体がプロとして間違ってはいないという証拠なのです。

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     ※子供に揉まれて修行している風景