連日のワークショップで、富士山を描くというHさんは、手慣れた感じで緑のクレヨンでアウトラインを微塵の迷いもなく引いたかと思えば、ご来光のシンボリックなオレンジの太陽と真っ青の空をフラットに塗りました。
残雪の色を若草色で雲海の雲はオリーブグリーン、富士の裾野はグレー掛かった紫という配色。直感的だとしても文句の付けようがないバランスです!
連日圧倒された私は何を描こうかと考えながらチマチマと色遊びをして、丸く円で囲んだのですが、全く面白くも何ともない。大らかさとうのものが皆無の画面になってしまいました。
なのでクラッキングで乾く前の絵の具を引っ掻いてはみたものの、Hさんの大らかさには遠く及ばない愚作になりました。
Hさんをどんどんプロデュースしていく方が、今の私には向いていると思わざるを得ない日となったのでした。