アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

ギターが泣いた

日曜日は夜勤明けでシ・オ・ミ師匠の恒例企画「秋風コンサート」でした。私は一曲だけの出番ですが、睡眠不足状態の中、気力・体力共にコンディションを維持できるか不安でした。ところが、退勤時に施設の利用者さんが玄関先まで私を見送ってくれたのが嬉しくて、心が満タンになり、何曲でも唄える気になりました。施設では、職員が利用者を見送る慣例はあっても逆はシステムになっているのではなく、主体性を持ったその人自身が素直にそういう行動を取る訳ですから、ほんものの気持ちなのです。

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装ったり、ふりだけで真意が伴わない態度で溢れかえった日本。もう慣れてはいても、やはり私には滑稽で居心地が悪すぎます。そういう日常の中で本当に嬉しいサプライズでした。そのお蔭もあって会場にすっ飛んで行きました。永六輔作詞の歌を師匠のハーモニカ、二本のギターに入ってもらってしみじみ唄えて、これまた有難い時間でした。師匠は永六輔さんと何度もお会いになった話をされて演奏前から目が潤んでいらっしゃるし、私も唄いながらいつ泣くかわからなかったのですが、ギターの音もみんな泣いいて、なんだ皆んな泣いていると思うと不思議と保てたのでした。

この後、会場に来て私語が止まらないマナーの悪い客に注意をしたのが唯一残念な出来事でした。いい大人がとる行為にしてはあまりにも低レベルで辟易しました。また私以外の人はやり過ごしてしまうのも我慢ならない事です。師匠のお客さんでなければ会場の外まで引きずってでも連れ出してしまったでしょう。去年は師匠がマナーの悪い客に「出て行け」と一喝され、騒然となりましたが、師匠の心の方が痛んだに違いありません。でも、それも師匠にしか許されない対応だという事を、私は理解せねばなりません。

良いことも悪いことも何かを発信する立場にいると100パーセント発生します。それは私が主催して来たこれまでの企画でも同じです。愚痴を言うのではなく、何かを発信すれば、協力してくれる人と出会えますが、心無い言葉や妨害行為、批判が付き物です。

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しかし、これにくじけけてはなりません。それが当たり前だと思って動けばいいのです。ただそれだけです。辞める理由なんていくらでも書き連ねる事は出来ますが、やらないで後悔するのだけは避けたいものです。