アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

編集は小細工ではない

家にいる間は出来るだけボーッと映画を観て、思い立ったようにクライアントに納品するための仕事に取り組んでいます。ロシアと上海のジュエリーショーで展示するものを10枚くらい作りましたが、面白いと思えるものはその内、半分もあれば良いところ。

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とりあえず、アトリエ中の壁面に吊って眺め、いつ見てもワクワクする事が出来れば合格です。

そうすればクライアントが気に入ってくれるものになると信じています。

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モチーフはブラックオパールを磨き込んだ原石。それをアート化するのが私の役目。徐々に板について来た感じです。

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今日はダニエル・グレイグがジェームズ・ボンドを演じた「007慰めの報酬」を観たのですが、あまりに酷い出来でした。編集で誤魔化しているだけの作風で、アクションや役者の動きでリズムが成されておらず、大いに裏切られた感じがしました。ロバート・オルドリッチの様な魔法をもっと勉強して出直して欲しいです。

しかし、駄目な映画を観た事で、これを受けて絵も同じく編集で体裁を整えてはいけないなと思いながら取り組もうという気持ちになれた分、観て良かったなと思います。仕上げではなく最初にどうアプローチすべきか! その過程を可視化しないと意味はなく、小細工をすればするほど堕落するなと思いました。

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言うは易く行うは難しですが、そもそも編集というのは、切り刻んだものではなく、ここでこう切って繋ぐ事の正解を発見する作業だと強く思いました。そうしか出来ない唯一の答えを探す作業かと思います。駄作を観ることでそういう学びを得られるので、どんな映画を観ても無駄にはなりませんね!