アトリエ青 Art Studio Blue

画家・アートディレクター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

境界がない良さ

日々、友人や援助員兼アートディレクターとして勤務している青少年の自立援助ホームを出た方から愚痴や独り言を傾聴する事が多いのですが、今日は4人もいて情報が飛び交いました。自立援助ホームを出た今は成年となった利用者が、何となく思い出してLINEや通話で近況報告や悩みを発信するのを受ける時に、有難い気持ちになります。自分が頼られているという自負でもなく、人間関係が築けていた喜びを感じるからです。それはお互いに2年程かけて育成されています。その積み重ねがベースにあると思うと、お互いにいい時間を過ごしたのだなぁと思います。泣いたり騒いだりトラブルを起こしたりしつつも、ずっと距離を変えずにいる。時には極限まで対応の選択を迫られる場合があります。そういう体験は私に大いなる気付きを与えてくれます。プライベートな時間に90分くらい話すこともあります。プロはそれを例えば30分で切るのが上手いのですし、そうでないと取り込まれるのですが、私はまだまだそれが出来ません。そもそも30分という枠では肝心の話を出せないのが実際のところだとも思います。私は臨床心理士ではないし、一社会人であり絵描き。不器用なまま接した方が良い様に思います。そんな不器用でもここまでやってこれた実例だという説得力は、彼らを安堵させます。だからプライベートを犠牲にしたという感覚はありません。この絵も元利用者の女児とやり取りしながら描きました。結果何度も中断したので漫画の出来損ないの様なドローイングになりました。

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しかし、この絵を描きながらコミュニケーションをした記憶は、この絵より大事です。お蔭で私としては、バックにいる二人の少年の描写がこれまでにはない優しいものになりました。そうやって全ての時間は絵に何らかの影響を与えるのが面白いですね! だからプライベートも公的な時間も境界がなくなっています。これが絵描きにとって恵まれた良い状態だと個人的には思います。