アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

引いて見てビックリすべし

今日も雨の中、元気一杯 受講生さんと一緒に公開制作をしました。6時間いた現場で指導の合間を見て、2枚描きました。それにしても我ながら凄まじい出来栄えです。とは言え、自分で驚く位だから人はもっと驚くだろうとは考えません。きっと歪んでいておかしいとか、単に雑に見えたり、下手に見えたりするでしょう。でも、画家にしか感じられない心を捉えるものを孕んでいます。画家は出逢い発見する者だと考える私にとり、これらは正に見たことのない絵を発見した驚きそのものです。

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この絵は、太い平筆一本で描きました。最近ハマっている描法です。窓を含めて白絵の具は全く使っていません。太い筆を使用する事で、筆数が減るのがメリットです。手抜きだと思う人がいるでしょうが、逆です。決定的な一発の集積なのです。

次の絵は、ピンボケの写真を参考にアートとして昇華させました。恐らくはベオグラードにあるホステルの裏庭か何かです。

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オレンジや黄色・青の壁と来たら何気に南国っぽい陽気なイメージです。そこに一見アンマッチな積雪が、いい感じの抜け感を出すのに貢献しています。雪は紙残しですが、ふわふわに見せるのが難しいところです。アトリエに帰ってから、オイルパステルで少し手直ししました。

この2枚を見て思わず楽しくなって笑みがこぼれる方は、画家に必要な何か を持っています。特に公開制作の場で原画をご覧になった方は、その印象のギャップに戸惑われるかも知れません。それは、引いて見るのとアップとでは全く見え方が違う事実に直面しているだけの事です。