アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

マスキングの罠

透明水彩の醍醐味でもあるマスキング技法の怖さについて。

透明水彩の描き方などのテキスト本に必ず取り上げられる白残し。ゴムであらかじめ紙の白く残したい部分だけ塗布してマスキングしておくと、そのバックを滲みなどで大胆に塗る事が出来ます。乾燥してゴムを取るとハイライト箇所や差し色が後でじっくりと仕上げられるので便利です。

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今日は10年振りくらいにマスキングを使い、ゴムが乾かない前に着彩して失敗しました。ご覧の様に白樺の枝や風車小屋の一部に用いたのですが、ゴムが流れてしまったのです。

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全部剥がしていませんが、先ずはゴムが完全に乾くまで待たないと駄目です。それから着彩後に剥がす時も絵の具が乾いてからでないと失敗します。せっかちな性格が災いしましたね〜😅

私は明日この絵を何とか見られるものに立て直しますが、マスキングは成功したとしても、凄く達者で気の詰まった画調になります。個人的にはそういうのは嫌いなので出来るだけ使いたくないですね。

とは言え、マスキングによってメリットも多いので、試す価値は充分にありますよ!

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左はマスキング液を塗った筆を洗うクリーナー(洗浄液)、右のラバークリーナーはマスキングを剥がす際に使用します。でも、私のおすすめはこのマスキングインクペンです。

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これはなかなか使い易いです。剥がす際には指で擦れば直ぐに取れます。で、明日に仕上げるつもりでしたが、気になって寝られないので仕上げまして最終的にこんな風になりました。

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うーん、まるで下品な売り絵。こういうのを好むアマチュアの方が多いのは実情ですが、テキスト本の画家の様に響かない絵です。もっと違う使い方を模索して行こうかな☺️