連日、プロデュース企画セルビアから湖国に届いたアートな便り2017にお忙しい中、足をお運び頂きまして、ありがとうございます。
ただただセルビアの魅力を発信し、透明水彩の豊かさを多くの方に味わって頂きたい一心で展示しています。
私の作品も30点余り展示していますが、この中から今秋予定しているセルビアの首都ベオグラードでの個展に行く作品は3〜5枚になるかと思います。
納得のいくものがないとかではなく、秋まで新鮮なままで残っているのはそれくらいの枚数になると思われるからです。
日頃から公私に渡り、大変お世話になっているシオミ師匠は、ご覧になって「絵が動いている。見えない風が吹いている。」と言うコメントを頂き、なんと自由な感じ方だろうと胸を撃たれたのでした。
この時点で、それを守ろうという発想はなくなります。
また「きれい。美しい。上手い。」など末尾にいの着く形容詞は凡庸なコメントなので、今日はそれを言いにくい様に3枚描いてみました。
邪魔だと思える様な街路樹の向こうにある紅い建物。
まるで虫の様に歩く人物がひっくり返りそうに見えるのは、下手に見せたいからです。
何回も描いているノビ・サドの教会。
出鱈目に描く為に幅広の平筆一本で描きました。
コントロールがしにくいので気配しか残らないのが好都合です。
立ち話をするご近所さん。
色彩を殺すことで、逆に色彩を敏感に感じる。
会話が聴こえて来て、風景に眼が行かない様にしたいと思いました。
これらの絵を見て「なんてひどい」と感じる方が多い風潮に対して挑発しています。
つまらない絵でない限り、私は平気です。