ア ト リ エ 青 Art Studio Blue

画家・イラストレーター 石田泰也の日々の活動風景をお届けしています

一枚の水彩画が出来るまで「夏の終わり」

投稿すると毎度ご好評を頂いている、一枚の水彩画が出来るまでシリーズ。
久々の登場です!

先日モチーフを探してアトリエの近所の琵琶湖から流れ込む瀬田川近辺を散策していました。
この辺りは大学のボート部の練習場が各所にあります。
川幅もかなり広いので競技大会も開催されるんですよ。

いつも学生達が青春そのものの日焼けした短パン姿で練習に打ち込んでいます。
僕は体育会系ノリは苦手ですが、何故かこのボート部はとても良い雰囲気だなぁ〜
と思います。

たまたまその日も河川敷でボートを船倉に運ぶ風景に立ち会いました。

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これを僕なりのイメージにして絵を描いてみました。

毎回のことですが、下絵は一切描かずいきなり原色のままのブルーや紫、オレンジなど水彩紙に流れる程乗せます。
互いの色が滲みあって不協和音や和音を生みますが、これで下地が完成です。

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何も考えていない訳ではないのですが、乱調にこだわります。
一晩 自然乾燥させて作画開始。
とは言え、ほぼ絵の具を洗って拭き取って全体像を起こします。
出来るだけ下地を崩さずに濃い箇所などは必要最小限の加筆をします。

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もうお分かりの通り、写真の色は全く無視しています。
僕の心に響いた色で好きに描きます。
画面の上方に遠くの橋が横切り、その手前の画面下で練習を終えたボート部員達がみんなでボートを担ぐ姿をシルエット的に描こうと意図しています。

そして完成がこれです。

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                                  「夏の終わり」45x30cm

右下でしゃがんで釣りをしている女性もユーモラスで画面を楽しく見せてくれます。
僕の自由な脚色で青春時代のかけがえのない一コマをノスタルジックに切り取った。
そんな絵にしました。
ただのセピア調では面白くもなんともないので青と紫にこだわっています。

この絵もセルビアの個展に持って行こうと思います?