アトリエ青 Atelier Blue

星つりじいさんの日々の暮らしをお届けしています

これでいいのだ

 

前回のブログでアップした農村の景色とは、打って変わって今日は明るい絵。

毎日の様に通る地元大津の石切り工場の辺りを描きました。

 

作品というまとまりより、如何にもアマチュアの写生的な感じを意識しました。

 

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真ん中の一軒家の屋根は遠近法に逆らって、右肩が落ちた風に描きました。

そのせいで下手に見えるのですが、これは譲れない仕掛けです。

 

端正な絵を描くと後味悪いですが、こういう隙がある絵の時は、妙な達成感があります。

それが何故なのかは、わかりませんが、理屈はどうでも良いですね😊

 

これでいいのだ です。

のどかで不穏な

 

西日本は桜満開ですが、あいにくの雨続きで観光客には気の毒に思います。

でも元来、桜に日中の紫外線は合わないと思います。

 

薄曇りの方が紅色がほんのり出て情緒があって私は好きですね〜

 

なんて書くと、今日は桜の絵を見せるのかな?と思われるかも知れませんが、実は秋の夕刻です😬

 

 

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麦畑の様で、そうではない枯れた原っぱの向こうに横たわる家屋。

そのさらに奥に地平線を覆う緩やかな丘陵。

 

一番遠い樹木の裾をスパッと切ると平面的に描いても丘を越えた雰囲気が出ます。

 

この白い家屋を巨大な蛾の幼虫が首をひねってこちらを向いてる様に描きました。

長い屋根のラインは通常ならほぼ平行な直線の筈ですが、微妙に歪ませています。

 

こういうのは計算している訳ではなく、愉快でのどかな感じを静謐な空気の中に醸したいという思いにより、勝手に手が動きます。

 

蛾の幼虫 = 気持ち悪い と思われる方が多いでしょう。

しかし、まがまがしいもの の中に不穏と愛嬌が潜んでいます。

 

こういう独自の解釈は、この様なあまりに凡庸な構図の場合、必ず必要になりますね!

 

 

最後に手前の原っぱのハイライトの草の表情について。

 

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9割方は、濡れているうちに筆の肢のお尻で引っ掻いて描き起こしています。